初太刀面一本に向けて

本日のひとこと

「試合の剣道と、打ち切る剣道を整理すること」

以前から課題としている、初太刀の面。

相手に出遅れてしまうのか、動かされてしまうのか、それとも引き出されてしまうのか。

気がつくと、相面で打ち負けてしまうことが多くあります。

ちょうど、その失敗例がわかりやすく映っている動画を撮影できたので、次の稽古に活かせるように、今回の反省点を整理しておきたいと思います。

目次

試合の剣道と、打ち切る(昇段審査向け)剣道の違い

まず、今回の反省を整理するうえで、大前提として考えておきたいのが、試合の剣道と昇段審査を意識した剣道の違いです。

試合では、さまざまな技を駆使し、一本を取られずに一本を取ることに専念します。

一方、昇段審査では、刀と刀でどのように立ち合うか。そして、正々堂々とした攻め合いの中から、面技で初太刀一本を狙っていく。そんな剣道を理想としています。

もちろん、昇段審査でも、出小手や返し胴など、さまざまな技を出してもよいと思います。

ただ、私自身は先生方との立ち合いで、最初から出小手や返し胴を狙うことに、なぜか恐れ多さを感じてしまいます。

そのため、自然と面にこだわり、しっかりと打ち切る剣道を意識するようになります。

結果として、試合で有効な技と、昇段審査を意識した立ち合いで出したい技との間に、大きな隔たりが生まれます。

この違いを理解しないまま稽古をしていることが、初太刀の面がうまく機能しない原因の一つなのではないかと考えました。

そこで、今回は初太刀の面一本にこだわり、反省点を整理してみます。

反省点①相手に先を取られてしまう

まず、一つ目の反省点は、相手に先を取られてしまうことです。

気攻め、剣攻め、体攻めという流れを意識し過ぎるあまり、相手が先に面を打ってくることがあります。

その動きにつられて自分も面を打ってしまうため、結果として相面になり、一本につながりません。

改善案

必ずしも、自分が先に面を打たなければならないわけではありません。

ただし、相手に先を取られてしまった場合には、それに対応できる技を磨いておく必要があります。

初太刀の面にこだわるのであれば、相手の面に対して、表擦り上げ面や裏擦り上げ面を、その場で踏み込んで打てるようにしておきたいと思います。

先を取って面を打つことだけでなく、相手に先を取られた場合でも、面で応じられる選択肢を持っておくことが大切だと感じました。

反省点②自分の剣攻めと体攻めが、本来の攻めになっていない

二つ目は、剣攻めと体攻めの目的が曖昧になっていることです。

そもそも、試合では何のために剣攻めや体攻めを行うのか。

そして、昇段審査を意識した立ち合いでは、何のために剣攻めや体攻めを行うのか。

それぞれの目的を整理する必要があると感じました。

試合で出す技と、昇段審査を意識した立ち合いで出す技には違いがあります。そのため、剣攻めと体攻めの役割も変わってくるはずです。

試合における剣攻め

試合での剣攻めは、相手の竹刀を表から攻めるのが有効なのか、裏から攻めるのが有効なのかを探ることが、一つの目的になります。

相手の反応を見ながら情報を得て、自分の得意な二段技などで切り込む際の判断材料にします。

昇段審査を意識した立ち合いにおける剣攻め

一方、昇段審査を意識した立ち合いでは、初太刀の面一本を狙っています。

そのため、剣攻めによって相手の反応を確認し、相手に先を取られた場合には、擦り上げ技につなげるための情報を得ることも目的になります。

単に相手を動かすためではなく、その後にどのような技につなげるのかを意識して、剣攻めを行う必要があると思います。

試合における体攻め

試合での体攻めは、自分が打つタイミングを悟られないようにしたり、相手を引き出したりするために行います。

相手を引き出すことで、返し胴や、下がりながら打つ面などの応じ技につなげることもできます。

つまり、相手の反応を利用して、自分に有利な展開をつくることが目的になります。

昇段審査を意識した立ち合いにおける体攻め

一方、初太刀の面にこだわる場合、相手を引き出した後に使える応じ技は、面に限定すると選択肢が少なくなります。

そのため、試合と同じように相手を引き出すことだけを目的に体攻めをしても、思うように機能しない場合があります。

初太刀の面を狙うのであれば、自分の面を打つタイミングを悟られないようにすること。そして、相手が面を打ってきた場合には、擦り上げ面で応じることを意識して体攻めをする必要があると感じました。

剣攻めも体攻めも、最終的にどの技につなげるのかを明確にしておくことが大切だと思います。

反省点③出鼻面を狙い合うときは、剣先を下げると出遅れる

三つ目は、相手と出鼻面を狙い合っている状況で、剣先を下げてから面を打つと、出遅れてしまうことです。

剣先を下げる体攻めは、相手の面を誘って小手を狙ったり、相手が打つ気ではなく守りの気持ちでいるときに有効な場合があります。

しかし、お互いに初太刀の面を狙っている状況では、剣先を下げる動作が余計な時間となり、相手に先を取られてしまう可能性があります。

改善案:相手によって使い分ける

剣先を下げてから面につなげる技は、相手の特徴によって使い分ける必要があると考えました。

向いている相手

剣先ばかりを意識している相手には、剣先を下げることで、相手の意識を竹刀に向けさせることができます。

その間に、自分の右足が打突の体勢に入っていることへの気づきを遅らせ、面につなげることができるかもしれません。

向かない相手

一方、出鼻面を意識している相手には、剣先を下げる動作が不利に働く可能性があります。

相手は剣先を下げる動作を待つことなく、面を打つタイミングを狙っているため、その分だけ先に打たれてしまうことが考えられます。

そのため、相手がどのような意識で立ち合っているのかを見極め、剣先を下げる体攻めを使うかどうか、判断していきたいと思います。

反省点④体攻めは一回にとどめる

四つ目は、体攻めを何度も繰り返してしまうことです。

昇段審査を意識した立ち合いでは、どっしりと構え、あまり動かずに攻め合うことを意識している相手も多いと思います。

そのような相手に対しては、試合のように何度も体攻めを行っても、思うような効果が得られない場合があります。

むしろ、体攻めを繰り返すことで足が止まり、居ついてしまう隙をつくることにもなりかねません。

改善案

初太刀で面一本を狙うのであれば、体攻めは最小限にとどめることを意識します。

一つの技につき、体攻めは一回程度に抑え、余計な動作を増やさず、打つべき機会を逃さないようにしたいと思います。

反省点⑤誘い足につられてしまう

五つ目は、相手の誘い足につられてしまうことです。

昇段審査を意識した立ち合いでは、試合のときよりも足幅を狭めて攻めてくる相手が多いように感じます。

そのため、試合とは違った足の使い方や誘い足を多用する相手もいて、つい、その動きにつられてしまうことがあります。

改善案

初太刀で面を狙うことにこだわるのであれば、相手の誘い足を、打突の合図として捉えることも一つの方法だと思います。

相手が誘い足を使ってきたときに、すぐに反応して面を打ちにいくのではなく、相手が打ってくる可能性を想定し、擦り上げ面につなげる準備をしておきます。

相手の誘いにただ反応するのではなく、自分の応じ技につなげるきっかけとして活用できるようにしたいと思います。

初太刀面一本に向けて、次の稽古で意識したいこと

今回の反省を踏まえて、次の稽古では、以下の6つを意識して取り組んでみたいと思います。

① 剣先を下げて面を打つのは、相手に打ち気がないときに限定する

相手が出鼻面を狙っているような状況では、無駄な動作を減らし、すぐに打てる体勢を整えておきます。

② 剣先を下げたときは、相手の面に対する応じ技を準備する

剣先を下げることで相手が面を打ってくる可能性を想定し、表擦り上げ面や裏擦り上げ面につなげられるようにしておきます。

③ 足幅を狭め、体攻めは一つの技に対して一回程度にする

余計な動作を減らし、足が止まって居つくことのないように、最小限の体攻めを心がけます。

④ 誘い足で引き出して面技、剣先を下げて打つ姿勢(右足をだす)を隠して面を打つかを使い分ける

誘い足はよく自分が引っ掛かります。だからこそ、自分もできるようになりたいです。また、剣先を下げる面も極めていきたいです。

⑤ 先を取って面を打つという心得を持つ

相手の動きにつられて打つのではなく、自分から攻めて、自分の機会で面を打ち切る意識を持ちます。

⑥ 剣攻めは、その後につなげる応じ技を意識して行う

ただ相手を動かすための剣攻めではなく、相手の反応を見極め、擦り上げ面などの応じ技につなげるための剣攻めを意識します。

まとめ

今回の反省メモは、自分が初太刀の面一本を狙い、相手も同じように初太刀の面一本を狙っているという状況を想定して、自分がどのように立ち合いたいのかを整理したものです。

もちろん、実際の立ち合いでは、出小手や返し胴、二段技などを組み合わせることで、また違った構成や考え方が生まれると思います。

今回の内容は、あくまでも相互に面技にこだわった場合の、自分なりの考察です。

その背景には、同世代の剣士との稽古と、先生方との稽古で、立ち合い方があまりにも違うことへの葛藤があります。

試合では、さまざまな技を使いながら一本を狙う一方、昇段審査を意識した立ち合いでは、自分なりの制約を設けて面技を中心に打ち切る剣道を目指す。

この二つの異なるアプローチの中で、なぜかうまく機能しない自分の剣道について、今回はその原因を一つずつ整理してみました。

正直なところ、さまざまな技を使う剣道と、面技を中心に組み立てる剣道という、異なる環境に自分がどこまで柔軟に対応できるのか、不安もあります。

それでも、今回のように反省点を整理することで、頭の中がすっきりし、次の稽古で何を意識すればよいのかが明確になりました。

これからも、試合の剣道と昇段審査を意識した剣道、それぞれの違いを楽しみながら、自分なりに工夫を重ねていきたいと思います。

今回の内容には、私自身の経験や考えに基づく、独断と偏見がたくさん含まれています(笑)。

それでも、同じ境遇で初太刀の面に悩んでいる方や、試合と昇段審査での剣道の違いに戸惑っている方にとって、何か一つでも参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

40代リバ剣パパ。娘と地元の剣友会で日々稽古に励む。子育て・仕事・剣道の情報を中心に発信中。体験談をもとに主観たっぷりで投稿してますので、内容の真偽は必ず「自己判断で!」

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