今回のひとこと
「気・剣・体一致の面に始まり、面に終わる」
前回は、最近の練習メニューの変化として、小さい面を打つための手の内の使い方について紹介しました。
今回は、その続きとして、左足の使い方と下半身の強化について紹介したいと思います。
子どもに教えることで気づくこと
私自身が小学生や中学生だった頃は、身体の使い方を細かく教わる機会はほとんどありませんでした。
「とにかく練習する」
「自分で考える」
そんな剣道時代だったように思います。
しかし親となり、子どもに足さばきや体さばきを教える立場になると、
「自分はなぜそう動いているのか」
「どう説明すれば伝わるのか」
を考えるようになりました。
身体の使い方を言葉にして伝えようとすると、自分自身の理解も深まります。
子どもに教えながら、実は自分も成長させてもらっている。そんな感謝の気持ちを日々感じています。
下半身の大切さ
剣道では、手の内や竹刀操作についての解説を目にする機会が多いように感じます。
確かに、上半身は細かな動きができるため、意識しやすい部分です。
しかし、
- 体攻め
- 重心移動
- 気攻め
- 打突力
これらの土台となるのは下半身です。
特に丹田や脚力は、すべての動作の基礎になります。
強く、しなやかな剣士になるためには、上半身だけでなく、下半身もしっかり鍛える必要があると感じています。
左足と右足の役割
左足の役割
左足は、身体を前方へ押し出すためのエンジンです。
前進だけでなく、
- 斜め前
- 横方向
への移動も左足の働きによるものです。
また、左足にしっかり体重を乗せることで、右足を自由に使えるようになります。
そのため、片足立ちに近い感覚を養うことも大切だと思っています。
右足の役割
右足には、
- 後退
- 左斜め後方への移動
- 踏み込み足
としての役割があります。
また、飛び込み面などでは、
左足で床を蹴り、
右足の踏み込みによって身体を引き上げ、
その後の残心や体さばきへつなげる役割も担っています。
踏み込み時の注意点
右足
右足は、足先だけで踏むのではなく、
足全体で真下に踏み込む
感覚が大切です。
イメージとしては、
「身体を地面に叩きつける」
のではなく、
「スクワットのように身体を上へ引き上げる」
感覚です。
踏み込みによって上半身が自然に起き上がり、次の動作へつながります。
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左足
左足にはさまざまな使い方があります。
高段者のような、どっしり構えて一本に集中する剣道では、ひかがみをあまり曲げず、足首の力を使うことが多いと思います。
一方で、成長期の子どもは、
身体を大きく前へ押し出す力
を養うことが重要です。
そのためには、
「自分が最も前へ飛べる左足の位置」
を見つける必要があります。
左足で意識しているポイント
私が子どもに伝えているポイントは次の通りです。
- 足の指と母指球で床をつかむ
- 足首を柔らかく使う
- ふくらはぎで身体を押し出す
- 膝を床に対して垂直に保つ
- ハムストリングスで腰を前に運ぶ
これらがうまく連動すると、
「一番前へ飛べる左足」
になります。
竹刀を持たない練習メニュー
下半身を強化するために、竹刀を持たない練習も取り入れています。
足指・母指球・足首の強化
壁や床に手を添えながら行う片足ずつのつま先立ち
ハムストリングス強化
スクワット
左足の押し出し強化
左足ケンケンでタオルを飛び越える
姿勢維持の強化
アイソメトリック・スプリットスクワット
素振りメニュー
下半身強化のための素振り
- 開脚して腰を落としたままの素振り
- 上下動を加えた腰落とし素振り
- また割り素振り
踏み込み強化のための素振り
- 腰を落としたまま踏み込み面
- 左足に体重を乗せて右足を前進させる一挙動面
- 後方ジャンプからの一挙動面
- 左足を一歩出し、右足を送りながら打つ面
まとめ
今回は、下半身の強化、とくに左右の足の役割について紹介しました。
子どもの成長とともに、練習内容も少しずつ変化しています。
以前は竹刀を正しく振ることが中心でしたが、最近では、
- 手の内
- 体重移動
- 足の使い方
- 筋力強化
といった部分にも取り組むようになりました。
もちろん、成長期の子どもに過度な筋力トレーニングは必要ありません。
身体の発達段階に合わせながら、
上半身と下半身のバランスを整え、気・剣・体一致の面打ちを目指していく。
そんな視点で、これからも練習メニューを工夫していきたいと思います。
少しでも参考になれば幸いです。

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