今回のひとこと
「木を見て森を見ず」
前回は、「剣道×〇〇」という組み合わせの視点から、剣道を子育てにどう活かすかを書きました。
今回は少し視点を変え、
フィジカル(身体面)にフォーカスした剣道と子育てについて考えてみたいと思います。
剣道は“他競技の土台”になり得るのか?
オリンピックの金メダリストが、
「新体操の経験が今の競技にとても役立った」と語っているのを聞いたことがあります。
また、水泳の背泳ぎの動きが打楽器の演奏に良いという話を、プロのドラマーから聞いたこともあります。
一見まったく違う競技や芸術でも、
身体の使い方という土台では繋がっているのです。
僕自身の体験 ― 剣道×社交ダンス
僕自身も、剣道をしていたおかげで、
社交ダンスを始めたときに自然と身体の軸ができていました。
スムーズに動きを学ぶことができたのは、
間違いなく剣道で培った身体感覚のおかげです。
竹刀を振り上げる動作で鍛えられる肩甲骨周辺の筋肉。
裸足で床を掴む感覚。
まっすぐ立つ意識。
これらすべてが、社交ダンスの姿勢や動きに直結していました。
いつか
「剣道をしていたから社交ダンスが上手くなった」
そんな選手が現れたら、とても嬉しいですね。
剣道×基礎的運動能力の向上
僕が子どもに剣道を通して大切にしていることの一つが、
他のスポーツにもつながる“基礎的運動能力”の向上です。
剣道の特徴を分解すると、次の3つが見えてきます。
① 裸足で鍛える“土台”
裸足で床を掴む感覚は、すべての動きの基本です。
・サッカー
・格闘技
・社交ダンス
・陸上競技
どんな競技でも、地面との接地感覚は重要です。
剣道は、自然とその感覚を育ててくれます。
② 竹刀を振る動作=肩甲骨のトレーニング
剣道では「肩甲骨」という言葉をあまり聞きません。
でも、実際には竹刀を振る動作の中に、
肩甲骨の大きな可動が組み込まれています。
この動きは、
・テニス
・バドミントン
・野球
・体操
・打楽器演奏
など、さまざまな競技や芸術に応用可能です。
全身を使った正しい素振りを身につければ、
それは一生使える身体の財産になります。
③ 体幹バランスの強化
剣道では、
・まっすぐ立つ
・左足に体重を乗せて踏み込む
という動作から、自然と体幹が鍛えられます。
特に右利きの人にとって、左足を強化できるのは大きなメリットです。
体幹の安定は、
・社交ダンス
・新体操
・格闘技
などあらゆる競技に活きます。
剣道指導者の課題
剣道は「生涯武道」です。
そのため、剣道一筋の先生方が多いのも特徴です。
例えば、七段を取得するには、
順調に昇段しても約28年以上かかります。
その道を歩まれた先生方への敬意は大前提です。
ただ一方で、
「剣道×〇〇」という発想自体を、
違和感として受け取られることもあるかもしれません。
しかし現実として、
剣道人口は減少傾向にあります。
これからの時代、
剣道の価値を守るためにも、
新しい視点を取り入れる柔軟さが必要なのではないでしょうか。
僕自身も、その一人として努力していきたいと思います。
まとめ
今回は、
フィジカル面にフォーカスした
剣道を活かしたスポーツと子育て
について考えてみました。
もし、
・日本がこれからも良い国であってほしい
・子どもたちに心身ともに健康でいてほしい
・運動する子どもが増えてほしい
・日本の伝統を未来へ繋げたい
そう願うのであれば、
「剣道そのもの」にこだわるのではなく、
剣道を通して何を育てたいのか
という視点で発信していくことが大切なのかもしれません。
伝統と現代をつなぐ工夫。
そこに、剣道の未来があると信じています。

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