本日のひとこと
「攻めは、質も量も」
今回は、少し専門的に、しっかり剣道の記事を書きたいと思います。
個人的な興味から、八段戦に出場されているE先生の攻めの回数を数え、
そこから学んだことを共有したいと思います。
参考にさせていただいた試合は、
第23回 全日本選抜剣道八段優勝大会 第二戦
です。
動画は記事の最後に掲載しています。
今回カウントした「攻め」とは
今回カウントした攻めは、次の3種類です。
• 気攻め
• 剣攻め
• 体攻め
細かい剣先の動きは厳密にカウントせず、
体攻め・気攻めに伴う剣攻めがあった場合にカウント
しました。
特に今回は
目に見える動きだけでなく、気による圧力
も意識してカウントしています。
試合時間と区分
試合の流れ(動画時間)
• 00:40 開始
• 05:45 最初の5分間
• 08:52 延長1回目(3分間)
• 12:00 延長2回目(3分間)
• 14:10 勝負(約2分間)
カウント方法
それぞれの区間について
1回目のカウント
2回目のカウント(再確認)
を行いました。
攻めの回数(結果)
E先生
| 区間 | 1回目 | 2回目 | 増加率 |
| 最初5分 | 64回 | 97回 | 150% |
| 延長① | 59回 | 54回 | 91% |
| 延長② | 73回 | 68回 | 93% |
| 最終 | 67回 | 61回 | 91% |
| 攻めの合計 | 263回 | 280回 | 106% |
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K先生
| 区間 | 1回目 | 2回目 | 増加率 |
| 最初5分 | 61回 | 89回 | 145% |
| 延長① | 38回 | 29回 | 76% |
| 延長② | 30回 | 31回 | 103% |
| 最終 | 20回 | 26回 | 130% |
| 攻めの合計 | 149回 | 175回 | 117% |
⸻
攻めの頻度(10秒あたり)
E先生
| 区間 | 1回目 | 2回目 |
| 最初5分 | 2.1回 | 3.2回 |
| 延長① | 3.2回 | 3.0回 |
| 延長② | 4.0回 | 3.7回 |
| 最終 | 5.5回 | 5.0回 |
| 平均 | 3.3回 | 3.5回 |
⸻
K先生
| 区間 | 1回目 | 2回目 |
| 最初5分 | 2.0回 | 2.9回 |
| 延長① | 2.1回 | 1.6回 |
| 延長② | 1.6回 | 1.7回 |
| 最終 | 1.6回 | 2.1回 |
| 平均 | 1.9回 | 2.2回 |
試合の分析
最初の5分間
1回目のカウントよりも、2回目のカウントの方が回数が増えました。
理由は、
1回目 →分かりやすい 体攻め中心にカウント
2回目 → 動かない攻める気攻めも含めた
ためです。
攻めの割合
| 1回目 | E先生 | K先生 |
| 回数 | 64回 | 61回 |
| 比 | 1 | 0.95 |
→ ほぼ同数(95%)
| 2回目 | E先生 | K先生 |
| 回数 | 97回 | 89回 |
| 比 | 1 | 0.91 |
→ ほぼ同数(91%)
最初の5分間は
ほぼ互角の攻め合い
と言えます。
延長戦
最初の5分間を除いた攻め回数
| 1回目 | 2回目 | |
| E先生 | 199回 | 183回 |
| K先生 | 88回 | 86回 |
| 割合 E先生 : K先生 | 100 : 44 | 100 : 46 |
延長戦に入ってから
攻めの量に大きな差
が生まれていました。
攻めを数えて気づいたこと
今回、攻めを数えていて気づいた点です。
・最初の5分間は、延長戦に比べて動かない気攻めが多い(開始直後)
・攻めは、動かなくても成立する
・気の攻めでは、常に相手を包んでいる状態がある
・間が切れた瞬間、構えを解いた瞬間に気が切れる
・気は常に出ているため、「強く放たれた瞬間」をカウントした
・攻めには質がある
・相手に効く攻めが重要
・攻めの回数が多いほど、試合を優位に進めやすい
・攻めは「陣地取り」とも考えられる また攻めによって自分の空間が広がり、相手はプレッシャーを感じる
日常生活でのプレッシャー
人は想像以上に「気」の影響を受けています。
仕事柄、新幹線や飛行機をよく利用していましたが、
剣道の素振り用木刀を持ち運びたいこともあり、
剣道を始めてからは車移動が増えました。
車は
• 自分のペースで移動できる
• 空間をコントロールできる
• 時間の使い方を調整できる
という点で、とても心地よく感じました。
一方で公共交通機関では
• 周囲への配慮
• 空間の制限
• 時間を社会のペースに合わせる
ということを無意識に行っています。
その違いが
車の時の「楽さ」
として感じられたのだと思います。
人は空間の影響を受ける
人は
• 自分のリズムを崩される
• 自分の空間を侵される
と
無意識に心が反応し、
身体が防御しようとします。
この心の変化を相手に起こさせることが、
本当の意味での攻め
なのかもしれません。
自分から近く、相手から遠い間合いとは
剣道では
• 近間
• 遠間
• 一足一刀の間合
といった物理的距離を学びます。
しかし試合では、
同じ距離でも
近く感じる
遠く感じる
ということがあります。
攻めによって空間的プレッシャーが生まれると
相手の空間が広く感じられ、
自分の空間が狭く感じる
という感覚が生まれます。
その結果、
距離は同じでも
間合いの感覚が変わる
ということが起きているのかもしれません。
まとめ
今回は
攻めの回数を数えることから、
間合いについても考察してみました。
気を中心に攻めを数えるのは初めてでしたが、
「攻めとは何か」
を改めて考えるきっかけになりました。
動画を4回見るので、約50分ほどかかりますが、
得られる学びはとても大きいと思います。
興味のある方は、ぜひ一度挑戦してみてください。
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参考動画
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全日本剣道連盟の皆様、E先生、K先生、
貴重な学びの機会をありがとうございました。
また機会がありましたら、
・重心移動による攻め
・戸板の攻めのように圧をかける攻め
・気攻めの種類
についても考えてみたいと思います。

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