本日のひとこと
「ただ一本の面にかける」
春休みに、娘と個人練習を行った際に、
あらためて身体の使い方と体重移動の重要性を感じました。
今回は、
「竹刀で中心を取りながら、右足を床に沿わせてスライドさせて、中心の攻めを維持しながら面を打つ」このときの理想的な体重移動について整理してみたいと思います。
体重移動の極意(正しい踏み込み)
面技は、小手や胴と比べて
最も体重移動が大きい技です。
そのため、
左足 → 腰 → 右足
へと、力が正しく伝わるかどうかが非常に重要になります。
今回は、正しい踏み込みができているか確認するチェック項目をまとめました。
チェック① 左足で蹴った力を最大限に使えているか?
確認方法
左足で床を蹴った力で
どの部分を基点に移動させるのに、
その力を用いてるかを確認します。
・腰が動いているか
・上半身が動いているか
・頭が動いているか
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解説
基点が身体の上にいくほど重さが軽くなるため、
頭や上半身だけが動いている場合は、
左足の力を十分に使えていません。
理想は
左足の力で腰(身体の基点)が移動している状態
です。
※実際には、左足の蹴った力で頭部を基点に動かす、ということはありませんが、身体の基点から重さを考えるために、「頭」という表現を使いました。
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チェック②中心を攻めて右足を床でスライドさせている時、左足で蹴ったエネルギーを受け止めるための「腰」の向きは正しいか?
確認方法
左足で床を蹴った瞬間の
仙骨・尾骶骨の向き
を確認します。
左足のくるぶしを基準に、
仙骨との角度をイメージします。
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角度の目安
■90度(理想)
尾骶骨の先が体の前方向を向く
→ 左足の力がしっかり腰に伝わる角度。
ただし、この状態は、上半身も腰に対して真っ直ぐになるように、後ろに反り気味になります。試合中には,あまり使わない角度ですが、練習では、左足にしっかり体重をかけるために、この角度でも打てるように準備しておくことと、その後の45度の動作がスムーズになります。
■45度
尾骶骨の先が床に対して真下の方向
→ 力の伝達が90度より弱くなる
一流選手が、よく使用する角度です。
■0度
尾骶骨の先が左足方向
→ 上半身が前のめりになりやすく、
打ちが軽くなる
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解説
角度が大きいほど、
左足の力が腰に伝わりやすくなります。
角度が小さくなるほど、
陸上のロケットスタートのように
前に突っ込む動きになりやすく、
腰に力が伝わりにくくなります。
実際に90度や0度の極端な角度になることはありませんが、左足から蹴られた力を、仙骨がどの角度で受け止めるか、によって、前に押し出された力をどのくらい利用できるかが、異なってきます。
チェック③右足着地(踏み込み)時の重心位置は適切か?
確認方法
踏み込んだ瞬間の重心位置が、
右足のかかとに対してどこにあるかを確認します。
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状態別チェック
■前にある
→ 前傾姿勢の突っ込み打ち
→ 足だけの踏み込みになりやすい
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■真下(理想)
→ 体重がしっかり乗る
→ 無理なく左足を引きつけられる
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■真下よりやや後ろ
→ 体重は乗るが
→ 左足を筋力で引きつける形になる
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■後ろ
→ かかとを痛めやすい
→ 強い踏み込みができない
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解説
踏み込んだ瞬間に
重心が真下にある状態
が理想です。
この形ができると、
余計な力を使わずに
自然に左足を引きつけることができます。
まとめ
面を打つ際の理想の体重移動は、
① 左足で床を蹴る
② 腰が基点にその力を受け止める
③その時の腰は、左足のくるぶしを視点に仙骨の角度が45度から70度が理想
④ 踏み込み時は右足の真下に重心を乗せる
⑤しっかり右足に体重かけて、無理なく左足を引きつける
※ここでは細かくは割愛しますが、
仙骨の角度を45度以上にした時は、左足で床を蹴る直前に、実は肋骨を少しだけ後ろに反ります。そして、左足で蹴った時に、反りを戻してその反動に使う動作を加えることで、踏み込み時の右足にかかる体重をより真下にかけやすくでき、身体をバネのように使えるようになります。とても大切です。
という流れになります。
指導の場面でよく腰から動かす(体重移動を行う)という言葉を耳にしますが、腰を基点とするのは、ご存知の方も多いと思いますが、その時の腰の角度も重要です。
面技は、体重移動が最も大きい技だからこそ、
この基本ができることで
・出鼻面
・飛び込み面
・相面
などの技にも応用しやすくなります。
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今回は、
竹刀で中心を攻めながら、右足を滑らせて打つ面
について整理しました。
技によって、ベストな体重移動の方法が異なることがありますので、一つの選択肢として、捉えていただければと思います。
次回は、
ひかがみを伸ばした足の使い方による面
についても研究してみたいと思います。

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